彼と浮気相手
皆様御機嫌よう。いかがお過ごしですか?
両親から寵愛を受け育ったこのわたくしも、この間20歳になりました。
今年は今までで一番色んな人に祝ってもらって、とても嬉しい限りです。
ありがとう!そんな自分のことのように喜んでくださって本当に嬉しいですわ!ところで最近どうって?
最近、ね。ここ一ヶ月色々あったわよ。病んだり開きなおったり病んだり落ち込んだり開きなおったりそんな毎日を過ごしているわ。
え?もっと詳しく聞きたいですって?まあ、欲しがりさんねえ。
私も丁度みなさまにお話したかったところだからお話させてくださいまし。
確かあれは10月12日だったわね。そう。私が成人して2日後だったわ。
私がマッチングアプリに傾注してるのはご存知でいらっしゃったかしら…?あれ、言ってなかった…!?えへへ、実は1年前からやってて…ってまあその辺の話は今はいいわ。
マッチングアプリでマッチした王子とお会いしまして。
まず取り敢えず1軒目は普通に王子が予約した個室居酒屋でお酒をいただきました。
わたくしの趣味が、漫画を読むことと、漫才を見ることなんですが、なんとその殿方の趣味もわたくしと一緒でしたの…!
わたくし、「ハンターハンター」と「スラムダンク」が好きで、お笑いが好きな方を無条件にお友達だと思ってしまうの!そしてなんと彼のお顔がタイプでしたの…!
あーーーーーーーー。もうこれは私と彼は運命。彼も私のお顔がタイプだとおっしゃってくださって、あっという間に2軒目。そして終電。
「鬱子姫。僕はあなたを今日家に帰したくない。このまま城に攫ってしまいたい。だめかな?」
「はい、わたくしも帰りたくありません。このままどこかにわたくしを連れて行ってくださいまし(ハート)」
なんてやりとりをし、わたくしはお城に行きましたの。彼のお城でも私のお城でもありませんわ。都会の駅だったら徒歩5分ほど歩いたら1件はあるだろうお城ですわよ。1泊9000円くらいの。
そこで王子と一緒に漫才を見ましたわ。私のお気に入りの漫才師、見取り図のネタを殿方のスマホで見ながら「乳竜ですってwwwww乳の竜wwwww草ですわwwwww」なんて言いながらゲラゲラ笑いましたの。このことをお母様や婆やに知られてしまったら、きっと折檻の刑ですわ…
そんなときですの!
ぴろんぴろん(LINEの音)
さ〇り:ねえなんで帰ってこないの?もう0時近いよ。
さ〇り:迎えに行こうか?
さ〇り:返事くらいしてよ。
………。さ〇りって誰よ…。あなたさっき女はいないって…?
わたくし「なんかラインきてますわよ。深刻そうなラインですわね。返さなくていいんですの?彼女ですか?」
王子「ああ、いいよ。彼女じゃないよ。なんかこの女付きまとってくるんだ…」
わたくし「…あらそうなの」
本当はわかっていましたわよ。その女性が彼の本当のお姫様。私はきっと彼の妾に過ぎないって。わかっていましたの。でも、でも、ここで帰るのは、ちょっと。
そんなわけでやることはやってしまいまして。えへ。普通に相性もよかったですわ。
また会う約束をしましたの。
*
そしたら次の日、彼からLINEが入っていましたの。
「ごめん。実は謝らなきゃいけないことがあって…実は俺、彼女います。いないって言ったのは、あのときの幸せな雰囲気を壊したくなかったんだ。もしそれでもよかったらまた会いたいです」
ええ。わかっていましたわよ。いくら私が箱入り娘で色恋の経験があまり無いといえど、あのようなラインを送ってくるのは彼の本当の姫しかいないなんてことわかりますわよ。
でもわたくし、このとき彼のこと少し気になって仕方がなくて。
「そうなんですね。いいですわよ。でもエッチする関係だけは嫌ですわ。大事にしてくれるならこれからも会いたいです。」
と送ってしまいましたの。我ながら呆れますわね。何を言っているのやら。
彼は大喜び。そりゃ、彼女がいても遊んでくれるような馬鹿で都合のいい姫が手に入ったのだから。
しかしわたくし少し考えまして。「本当にこれでいいのだろうか」。
いや冷静に考えてまずくない?ってかわたくし、自分の価値下げ過ぎじゃ…?
彼女がいる男と?浮気?わたくしの気持ちは?ってかもしそれでもよければってなに?本当はよくないんじゃないの?目を醒ませわたくし!!!!!!!!!!
ってことでわたくしは目を醒まし
「ごめん。あの時いいよって言ったけど、やっぱり彼女もちは無理ですわ。もうお会いできません。」
って言いましたの。よく言いましたわわたくし!!!今頃宮殿にいる愛犬マリアンヌも感涙しているでしょう。そしたらいつもより早い王子の返事。
「あのさあ、それは俺と彼女に対して悪いと思ってるから無理なのか、姫が俺の一番になりたいからなの?」
なんだこの男。
いや姫びっくり。なんだこのクズ。は?彼女に悪いって思うのと私のため、どっちもですわよ。
「彼女に、ですわ。。彼女があの夜なんで返事くれないのってラインをわたくしがさせたと思ったら申し訳なくなったんですの。」
とあくまで自分のことは書かないスタイル。そして彼から
「ほんとにそう?本音を教えてほしいな」
本音です(2018ver).
このままこのようなラインが3件程続き、わたくしこのままラインでやり取りしていても埒があかねえ!!!!と思い
「今から電話できない?電話で話そう」
と提案したんですの。そしたら
「ごめん。同棲しているから電話は出来ない」
なんですと。
げえええええげえええゲロゲロゲロゲロ(嘔吐の音)
彼女なら100歩譲って?まあ浮気なんてよくある話ですし?まあ?うん?よくないけど100歩?1000歩?10000歩譲って???まあ???
えっえっ同棲???えっ聞いてないそりゃ家に帰ってこなければ心配するし向かえにくるわワロタ大草原不回避
「え、同棲してるの!?!?尚更会えないわ!?!?!?ごめんもうラインもやめよ!!!楽しかったよ!楽しい時間をありがと!!!!」
とラインをしまして。そしたら
「水曜電話出来ない?彼女夜勤でいないからその日だったら電話できる。俺の話を聞いて欲しい」
なんの話をきくんだよお”お”お”お”お”お”お”(藤原竜也)
ってかお前往生際ってものを知らんのか!?!?そっちのお国では「去り際」というお言葉はないんですの!?は!?!?
でもわたくし、彼の「浮気」というものに興味がありまして。
・なんで同棲してまで浮気をするのか。
・どれくらい同棲して浮気をしているのか。
これを聞くためにわたくし、電話を承諾してしまいましたの。
*
そして電話をする日の話。
まず順番になんか向こうの弁解を聞きまして。そして私が聞きたかったことも聞きました。
「どうして同棲までしているのに、浮気をするのか。同棲してどれくらいなのか。」
彼は彼女と2年付き合って同棲していて、彼女とは地元が一緒で半ば幼馴染のようなもので、お互いの両親が既に仲がよくて、就職して落ち着いたら同棲する予定だったんですって。ほうほう。彼女は彼と結婚する為に、身内から固めたらしいです。ふーん。
でも彼はまだまだ女の子と遊びたくて、彼女は彼のそんな様子を知っていて、
「バレないようにしてくれるなら、浮気をしてもいい」
と承諾したそうです。そこでマッチングアプリに登録。そして出会ったのがこのわたくしだったらしいです。
因みに同姓しはじめて1ヶ月半。早すぎ。ボルトもびっくりの早さですわ。
一緒に生活しはじめてわかった彼女のだらしなくがさつな一面を見て、少し気持ちが冷めてしまって、情で付き合ってる感が自分の中であって、でもやっぱり彼女は大切で…みたいな。はあ。わたくしから言わせてみれば別れればいいのに。と言ったところですが、情というものは人を突き放せなくさせるようですね。
うん。なんか。この男も男ですし、この女も女。お似合いなんでは?というのが正直な感想ですわ。
身内を固め、何も言えなくさせる女。それに本当に何も言えない男。
その男が本当は他の女と遊びたいことを知っていて浮気を承諾する女。その浮気していいを本気で真に受け浮気する男。
非常にお似合いではありませんか?水掛け論のような。なんというか。
だからわたくし、その男と関係を続けることにしましたの。
あら、あなたは反対なの?どうして?
姫は王子のこと好きなんじゃないんですか?彼女の気持ちのことは考えないんですか?自分の価値下げてないですか?
あらあら、そんな一気に質問しないでくださいまし。1個ずつ答えますから。
彼ともう4回くらい?お会いしましたけど、わたくしは王子のこと決して好きじゃありませんわ。2回目くらいまで、もしかしたら好きかも!って思いましたわよ?彼が彼女と一緒にいるところを想像したらモヤモヤしましたし。
でもそのモヤモヤの原因、わたくしわかりましたの。それは私が全リア充に向けてる感情と一緒ですの。リア充見たら爆発しろ!(若干死語で恥ずかしいですわ)というのと一緒です。もし彼が彼女と別れたとして、わたくしが彼と付き合いたいか。って考えたときに出る答えがいつも「いいえ」なのが決定的な証拠ですわね。
そして「彼女の気持ち」についてですね。
別になんとも思いません。クズって言われるかもしれないですわね。因果応報でわたくしもいつかできる恋人の浮気相手に同じことをされるかもしれないですね。
こう言ってはなんですが、「身内を固めて同棲。彼が浮気をしたとしても、隠れてやってくれるならばいい」ということから、彼女の最終的な目標は結婚である。と思います。そして、「浮気を容認する」という態度から、そのがめつさを感じてしまい、逃げ場を求める気持ちが少しはわかる気がするんですの。
「がめつさ」ではなくて「本当に好きだから」じゃないかって?
「本当に好き」でしたら彼の気持ちを無視して同棲したり、結婚を要求したりしません。まあ彼がまた嘘をついていましたら知りませんが…。
そして聞く話によると、もうお小遣い制らしいです。そりゃ逃げますわよ。
男性側の肩持ちすぎじゃないかって?
確かにそうかもしれないですね。女性の肩を持つ意見も勿論出来ますけれど、わたくしは女性側の「身内を固める」という卑怯な手口があまり好きではありませんの。
そして最後に自分の価値について。
「自分の価値」というもの、これが最近わたくしを悩ませる原因の一因です。
きっとわたくしは自分を好きじゃないんです。だから大切に出来ないんです。
わたくしは本命にはなれない。いつも遊び相手で終わってしまいますの。
この間、わたくしにとっても優しくしてくれる別の国の王子からの告白を断ってしまいましたの。
「わたくしを好きになる男性なんて、センスのない男ね。」
そう思ってしまうのです。これが最近わたくしの心を病ませる理由ですわ。
だけどわたくし、とってもプラス思考なので、すぐ開き直るのです。
あーーーー。もう価値とかどうでもいいから、私を満たして欲しい。
要するにただの阿婆擦れなのでした。お母様、お父様、お婆様、お爺様、お姉様、マリアンヌ、ごめんなさい。わたくし、自分の欲望には勝てない。
これの繰り返しでわたくしは毎日急がしいのです。
*
そんな感じの1ヶ月でしたわ。なんか毎年この時期、王子関係で色々気疲れしてしまうのよね。最近なんて月1膣カンジタでアソコが腫れますの。おほほほほ。
長くなってごめんなさいね。また今度あなたのお話も聞かせてくださいまし?